技術職に就いたものの、いざ仕事を始めると全然向いていないことに気づき、辞めたいと悩んでいませんか?仕事自体は興味があっても、職人肌の人が多すぎて人間関係で悩んだり、過酷な残業な日々で身体が悲鳴を上げていたりなど、心が折れそうになっているかもしれません。
そこで、この記事では「技術職を辞めたい人への対処法」を心のプロが教えます。心が病む前に対処法を知り、手を打ちましょう。
もくじ
技術職に向いていないと感じる5つの原因
技術職が辛くて向いていないと感じるのは、おもに5つの原因があります。1つずつ説明しますね。
職場の人が優秀すぎる
1つ目は「職場の人が優秀すぎる」からです。
自分ではできているつもりであっても、いざ業務としてやり始めるとより優秀な人が目についたり、まったく仕事に就いていけなくて劣等感を抱いたりすることも多いものです。
・要求される仕事のレベルが高い
・仕事に就いていけない
・専門力が足りない
・劣等感やコンプレックスが膨れ上がる
・自信を喪失する
・やる気がなくなる など
必死で覚えようと思って努力しても、一向に差が埋まらないと「コレが実力なんだ」と、落ち込んでしまうかもしれません。
ハイレベルな集団のいる部署に入れる時点で、優秀だと思われている証拠です。しかし、必死でやってもついていけないと、心が折れ辞めたくなるのもやむを得ないでしょう。
もし劣等感が日増しに増えてしんどいのなら、劣等感への対処法も併せて実践してみましょう。
休日出勤や連日残業などのハードワーク
2つ目は「休日出勤や連日残業などのハードワーク」だからです。
いくら仕事内容に興味があり、好きな内容であっても過剰残業の日々では、体に無理がたたっていきます。
・残業が当たり前
・ノー残業デーは存在しない
・終電帰りがよくある
・真夜中の帰宅で家族と話せない
・休日出勤を要求される
・早く帰りたいけど、上司も残業で言えない など
特にIT系の技術職では、深夜残業の現場も多く、終電帰りや休日返上も多いです。睡眠不足がたたって、「今日くらいは早く帰りたい」と思っても、上司がもっと遅くまで残業していると、「先帰ります」とは言いにくいものです。
上司や先輩に相談しても、この業界はそんなものだと諭されれば、業界に向かなかったと諦めざるを得ないかもしれません。
技術以外の仕事が多すぎる
3つ目は「技術以外の仕事が多すぎる」からです。
開発現場でプログラミングをしたくて入社したのに、いざ仕事をすると、技術以外の仕事が多すぎると感じるかもしれません。発注先との打ち合わせや要件定義業務、不具合の問合せや設計書の直しなど、技術以外の内容も多いからです。
確認作業などは技術業務と言えなくもないかもしれませんが、発注先や元請け会社との打ち合わせも多いため、コミュニケーションに躓く人も多いです。
技術的な仕事がしたいと思っても、要望のすり合わせができなければ開発はできません。コミュニケーションを密にとらずに、予算を踏まえての回答ができなければ、トラブルに発展するのも時間の問題です。
大事な業務ではあるものの、本来のやりたい仕事とギャップも生じやすいものです。「あまり技術的な仕事がない」「こんなにもコミュニケーションが多いなんて」と、現実と理想のギャップに辞めたいと感じるのも無理ありません。
人間関係がつらい
4つ目は「人間関係がつらい」からです。
悩みの9割が人間関係というように、職場の雰囲気や社風、人間関係が合わないと辛いものです。
・黙々とした会社で会話がない
・事務的な話が多く気心知れた人がいない
・納期に追われて殺伐とした社風
・みな寝不足でピリピリした職場の雰囲気
・常駐先がコロコロ変わり、人間関係に馴染めない
・年上への指示を出して反発される など
ITエンジニアだと、自社での仕事よりも発注先に常駐をして仕事を進めることも多いでしょう。プロジェクトが終われば、また次の会社での仕事になるため、しょっちゅう人間関係が変わり、馴染めないと感じるかもしれません。
反対に、長期のプロジェクトでリーダーやマネージャーとの相性が悪いと、出社することさえ苦痛になるでしょう。つねに理詰めされたり、根性論で終わらせるように脅されたりなど、合わない人間関係でつらいと、辞めたいと感じるものです。
仕事を教えてもらえない
5つ目は「仕事を教えてもらえない」からです。
部署全体が忙しすぎて、仕事をまともに教えてくれない会社も少なくありません。しかし、教えてもらわないことには、仕事をすること自体ができません。
プロジェクト内容やファイルの保管場所、コミュニケーションツールのログイン方法やチャットルールなど、教えてもらえないと初日から仕事をするのはほぼ不可能でしょう。
・仕事は見て覚えろと言われる
・ノートにあると言われたが詳細の記載がない
・アジェンダはあるがマニュアル化されていない
・マニュアル自体がバグっている
・記載のあるファイルが紛失している など
わからないから上司や先輩に聞いても「これぐらいわかるだろう」と怒られれば、しだいに聞くことさえためらい、この業界が合わないと諦めたくなるかもしれません。
技術職が辛くて辞めたい!心のプロが教える対処法
今のあなたが技術職で辛くて今すぐにでも辞めたいのなら、これからお伝えする5つの対処方法を試してみてください。苦しい心のうちが和らぎ、辛い現状を打破することにもつながっていきますよ。
他人と比べずに過去の自分と比べる
1つ目は「他人と比べずに過去の自分と比べる」ことです。
仕事をしていて劣等感を抱き、コンプレックスも感じているのなら、今すぐに比べる対象を「自分」に変えましょう。
数年勤めている先輩や上司と比べて、あなたが足りていないのは当然のことです。一生懸命努力しても、数年のキャリアの差を埋めるのは難しいでしょう。なぜならあなたが成長しても、相手も同じく成長し、差が埋まらないことがあるからです。
しかし、着実に成長を実感し、劣等感を解消させる方法があります。それが「過去の自分との比較」です。過去のあなたの能力や業務スピード、理解力やミスの度合いなどを記録しておいてください。
1週間、1か月経ったときに見返してみて、今のあなたと比較してみましょう。以前は「わからないことがわからない」段階だったものが「○○がわからない」と現実を見据えられるようになっているかもしれません。
あるいはミスの回数が減ったり、先輩や上司に質問する頻度が減ったりしているのなら、それもまた成長です。
日々の仕事の中で成長を実感する機会は案外少ないものです。だからこそ記録をして、過去と比べて自信につなげていきましょう。
辛い・向いていないと感じる原因を特定する
2つ目は「辛い・向いていないと感じる原因を特定する」ことです。
あなたがつらいと感じるのはどんなときですか?どんなときに「この仕事は向いていない」と感じるのでしょうか?
辛いからと言って辞めても、原因を特定せずに転職すると、同じ要因で再び転職する羽目になるかもしれません。同じことを繰り返さないためにも、原因を特定しましょう。
原因の特定には紙に書き出すことがおすすめです。用紙とペンを用意し、書き出しましょう。
・人間関係が向いていない
・技術以外の打ち合わせが多くて辛い
・常駐スタイルが合わない
・残業が多すぎて体が悲鳴を上げている
・休日返上で家族との交流できないのがつらい など
抽象度の高い表現が多い場合には、第三者に伝えてイメージが浮かぶほど、具体的に落とし込みをしてください。
例)人間関係が向いていない
Qたとえばどんなところが?
Aチャットでのコミュニケーションが向いていない
Qどうしてそう感じるの?
Aリアルな声が聴こえずに寂しい
Qリアルな交流があったほうがいいの?
Aチャットだけだと事務的なやり取りになるから
Qつまり、事務的なやり取り以外もしたい?
A雑談などもできる会社がいい
何度も「なぜ?」「どうして?」と問いかけることで、本質的な答えや求めている条件へと行きつきます。
人間関係が合わないと思っていたら、チャットだけでの事務的なやり取りが寂しく、雑談などもできるくらいの雰囲気の会社を求めていることが見えてくるでしょう。
具体的に落とし込むと「向いていない」と感じる原因が特定でき、条件に合う会社を選びやすくなります。転職活動もスムーズに進み、次は合う会社で働ける可能性が上がるでしょう。
今すぐできそうなベビーステップに取り組む
3つ目は「今すぐできそうなベビーステップに取り組む」ことです。
辞めたいと感じる原因がハッキリしたら、今すぐできそうなステップへと落とし込みましょう。なぜなら高すぎる目標や内容を今すぐに実現させるのは困難だからです。
辞めたい理由:辞めたい理由は人間関係が殺伐としているから
Q改善させるために、どんなことができそう?
A. 誰か1人でも仲いい人を作って心の平穏を保つ
Q仲いい人を作るために何ができそう?
Aお昼休憩に一緒に行こうと誘ってみる
Q今日からできそうなさいしょの一歩は?
A声かけやすい人を思い出す(明日の昼に声かける)
いきなり仲のいい人を作るのは容易ではありません。けれども、ベビーステップに落とし込めば今日から理想に向けて小さな一歩を歩むことができます。
いきなりガラリと環境を変えようとすると、心理的な抵抗感が強く、行動にうつせなかったり、挫折したりします。できるだけステップを小さく刻んで、現状打破に向けたスタートを切りましょう。
睡眠時間7~8時間を死守する
4つ目は「睡眠時間7~8時間を死守する」ことです。
多忙な会社に勤めていると、睡眠時間が1日5時間を切ることも少なくありません。できるだけ睡眠時間を最優先させ、死守しましょう。なぜなら睡眠時間が少ないまま日々を過ごすと、うつ病になるリスクも上がるからです。
国立がんセンターの研究によると、
1日に4時間半ほどの睡眠時間が5日続くと、人は不安や混乱、抑うつ傾向が高まる
と発表しています。
辞めたいとネガティブな気持ちになっているのは、あなたの性格や職場の人間関係が原因ではなく、睡眠不足が不安を掻き立てているのかもしれません。できるだけ帰宅後すぐに眠り、睡眠を死守しましょう。
睡眠時間を確保することで、心が壊れるのを予防できますよ。
部署異動や退職を検討する
5つ目は「部署異動や退職を検討する」ことです。
辛いと感じる原因が、部署内の人間関係や合わない職務の場合には、部署異動によって解決するかもしれません。上司に事情を話し、部署異動願を提出しましょう。
あなたの会社が小さくて他部署がない場合や異動願を受理してもらえない場合には、退職を検討しましょう。
特に常駐案件が合わない人は、テレワークを導入している会社に転職したり、そもそも常駐でなくてもできる職業に変えたりすることで、抜本解決できます。
もし退職を上司に伝えにくい場合には、退職代行を活用するのもありです。あなたの代わりに退職の手続きを代行してもらえ、すばやく転職につなげられるでしょう。
失敗しないために押さえておきたい退職代行の選ぶ基準やおすすめの退職代行ランキングは下記を参考にしてください。
IT技術職から退職した方のエピソード【体験談】
ここでは、IT技術職から退職した方のエピソード(体験談)を紹介します。辞めたいと思っている人は参考にしてくださいね。
その方は、SE(システムエンジニア)をしていました。技術的なことが好きで就職したけれど、入社初年度から連日残業で、終電が当たり前のブラック企業でした。
やりたいことができる会社に就職できたから、肉体的にしんどくても頑張ろうと努力しますが、しだいにひどい下痢に襲われるようになり、出勤時には毎日のように腹痛と下痢。お薬がないと電車に乗るもの怖いと感じるほどになったそうです。
だんだんと下痢止めの薬の効きも悪くなり、出勤しようと思うと変な冷や汗をかくようになったそうです。
仕事内容は好きだから辞めるか―辞めまいか、とても迷っていました。けれどもどんどん体調が悪化したのをきっかけに、このままブラック企業で働き続けたら体がもたないと実感し、退職しました。
その甲斐もあって、退職後は朝の強い不安や下痢がなくなっていき、体調が落ち着いてきたそうです。
辞めることは勇気がいりますが、体や心を崩してしまってからでは遅いです。辞めづらいのなら、代行業者に依頼してなるべく早めに抜け出すようにしましょう。
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退職は逃げではない。心が限界を超える前に決断しよう
辞めたいから退職するというと、逃げているように感じるかもしれません。
けれども、心や体が限界を迎えてからでは、元の状態に戻すために療養が必要になります。傷病手当を受け取るにしても、給料額とまったく同じ金額が受け取れるわけではなく、働けない期間は貯金の切り崩しになるかもしれません。
「これぐらいの残業は他の会社でもある」「ブラックなのは業界全体だ」と割り切るのではなく、心や体が限界を迎える前に、退職を決断しましょう。
退職代行を検討するのなら、実績数と運営年数が長い会社を選ぶことが肝心です。なぜなら確実に辞めることがあなたのためだからです。
ニコイチでは豊富な実績数をもとに、トラブルなく円滑退職へと導いてくれます。まずは無料相談で、わからないことを聞いてみることをおすすめします。
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